「佐川人」
高知県佐川町 まじめで、おもしろい暮らし

佐川人 no.4  牧野公園整備ボランティア 鞍岡 寿恵さん 72歳・川村 真理さん56歳・西村 啓子さん 67歳

植物学の父を育んだ豊かな自然に囲まれて
植物の町の四季を生み出す新しい移住のかたち

牧野富太郎博士は、新種や新品種など約1,500種類以上の植物を命名し、日本植物分類学の基礎を築きました。近年、博士の出身地である佐川町は植物のまちづくりに力を入れており、牧野公園を中心に町内さまざまな場所で山野草を守り、育てる活動を行っています。

山野草を通じた、ゆるやかなつながり

 

佐川駅から徒歩10分。町の中心部にある牧野公園は、県内でも有数の桜の名所だった。近年、桜の老化が進み、平成20年から住民で桜を蘇らせようと古い桜の伐採と植え替えを進めている。平成26年からは通年楽しめるよう、園内に山野草を植えたり、ベンチや看板を設置したりと、“植物園”としても見所のある場所になりつつある。そんな牧野公園を支えるのが、整備を担うボランティア“はなもり”だ。メンバーは退職世代を中心とした50-70代の男女数十名の山野草好きばかりが集う。メンバーの鞍岡さん、川村さん、西村さん(写真左から順)は、佐川町外からの移住者だ。鞍岡さんと西村さんは仁淀川町(旧仁淀村)、川村さんは高知市の出身。故郷を離れ県内外別々の地域を経験した三人は、現在、斗賀野地区に住んでいる。鞍岡さんは、知人に誘われたりんご狩りで斗賀野を訪れ、高台から見た金色の田園風景に心を奪われ移住を決めた。川村さんと西村さんは家をたてるために土地を探していたところ、田舎暮らしと利便性のバランスから佐川町を選んだという。三人を結びつけたのは“植物”だ。「佐川は年齢に応じた出番がある町。67歳になっても役にたてる、やらせてもらえることがあるのが嬉しいです」「子育ても落ち着いて趣味を持たないと、家にいるだけになる。この町は外に出たいと思えるきっかけがありますね」と顔を見合わせて笑う西村さんと鞍岡さん。はなもりC-LOVEのメンバーは随時募集中。植物好き、待ってます!