福井人 no.47
安宅 勇二・洋二兄弟
左はまだ漆を塗る前のもの。中央は拭き漆¥4,725、右は漆のミルクカップ¥7,350
子ども用の漆塗り栃の木のお椀¥3,240 蒔絵名入れはプラス¥525
器の元になる木地づくりは、荒挽き、仕上げ挽きのあと、生漆を塗って乾かし、乾いたらまた研ぎ、塗り…を繰り返す。こうした14もの工程を経て、上塗を終えると、強度と弾力、艶かしいほどの滑らかさをもった漆器に仕上がる
400軒近い越前漆器関係の企業や工房が集まる、鯖江市河和田地区。1つの椀ができあがるまで、素地工程、塗り工程、加飾工程と、何人もの職人の手を経る、気の遠くなるような作業だ。atakayaは「今の生活スタイルに合うもの」を前提に、モダンでシックな越前漆器をプロデュースする、デザインユニット。代表の安宅勇二さん(右)は大学を卒業後、越前漆器をホテルや旅館などに売る営業マンだったが、「オリジナリティのあるものづくりがしたい」とブランドを立ち上げた。越前漆器の魅力は漆の仕上がりの美しさ。店に並ぶのは、定番の椀や重箱から、スープカップやボウル、皿など、洋食にも合うものまでさまざま。「職人の手作業ですから、世界に1つしかない自分だけの漆器をつくることが可能なんです」と弟の洋二さん(左)。職人はすべて河和田在住と、地区全体が越前漆器の工房のよう。atakayaの器は、職人たちの伝統的な技とモダンな感性との結晶なのだ。
住所:鯖江市西袋町43-11
電話:0778-65-2259
営業時間:10:00 〜18:00
定休日:日・祝
料金:栃の木のお椀 大・中ペア ¥5,250
アクセス:JR鯖江駅より20分