「福井人」
福井地方の人々に出会う旅

福井人 no.29

白山神社に湧く神聖な池を 生涯ずっと見守り伝える

平泉 浤祥

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杉の大木と見事な苔で緑に彩られ、幽玄な雰囲気あふれる参道

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3mをこえる大きな石が積まれた石垣

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苔が鮮やかさを増す梅雨の時期にも訪れたい


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白山を霊峰とする山岳信仰の一大拠点であった白山平泉寺。いまは白山神社という。戦国時代には、境内の社数48、堂数は36、六千の坊院が存し、九万石を領する巨大な宗教都市であった。「御手洗(みたらし)の池(平泉の池)で泰澄(たいちょう)大師が白山神を感得(かんとく)せられ、その託宣(たくせん)によって白山は開かれた。この地は白山信仰発祥の聖地だ」と禰宜(ねぎ)の平泉浤祥(ひろよし)さん。勝山市立図書館の元館長でもあり、白山平泉寺研究の第一人者だ。境内は神聖で清浄な空気に満ちており、重要な文化遺産であるということに加え、中世の石畳道、老杉の木立、青苔が織りなす散策路の美しさはため息がでるほど。平泉さんはその境内の清掃管理に余念がない。4歳のころより清掃して70年というから驚かされる。平泉寺は、全盛時の面影を知る資料が乏しいのだが、苔に覆われた石垣が、礎石が多くを物語っていると平泉さん。「たとえば本殿前の大石垣……」と、戦国時代の築城の歴史を語る。戦国時代に思いを馳せて、ここを訪ね、神気(しんき)のシャワーを浴びたい。

会える場所

平泉寺白山神社

住所:勝山市平泉寺町平泉寺  

電話:0779-88-1591  

営業時間:見学自由  

料金:無料

アクセス:えちぜん鉄道勝山駅より車で10分

WEB:http://www.jinja-fukui.jp/contents/list.php?act=view&id=1129