「福井人」
福井地方の人々に出会う旅

福井人 no.53

郷土料理を伝える 海の宿の女将

南 清美

「また来るね!」そうお客さんに言ってもらうのが何より嬉しいと話すのは「うみの宿さへい」の女将、南清美さん。よく笑いよくしゃべる、太陽のような人だ。農家から漁師に嫁ぎ、宿の女将に。子育てが一段落した今、南越前の郷土料理の継承と発信に取り組んでいる。「自分もまだ勉強中」と年配者に教えを乞い、若い人に伝える。最近では押し寿司「へしこ」をつくる教室を開き、鯖の開き方から教えるなど積極的に活動している。「魚介の豊富なこの地域の郷土料理はとにかく美味しいんです。だからもっと沢山の人に食べてもらいたい」。「さへい」は、波しぶきがかかってしまうのではと思うほど、海のすぐ傍にある。「どんな嫌なことがあっても、海を見ていると忘れられる」と清美さん。若い人からお年寄りまでが集う「サロン」を、古民家につくりたいという夢もある。エサを撒(ま)いては寄ってくる沢山のカモメにはしゃぐ姿が少女のよう。その人なつこさで、今日もにこにことお客さんを迎える。

会える場所

うみの宿 さへい

住所:南越前町糠12–21 

電話:0778-48-2738  

チェックイン / アウト:15:00 / 10:00

料金:1泊2食 ¥10,500〜(夏)

     ¥21,000〜(冬・カニ代込)

ンチのみも可 JR武生駅より30分