福井人 no.52
杉原 吉直
「もともとここは、武家の公文書紙専用の産地だったんです」。そう教えてくれたのは、代々この地で和紙問屋を営む杉原商店の十代目、吉直さん。幕府向けの高級紙を専門につくってきたため、産地名は広く知られていないが、今や「どんな紙でもつくれる」のがここ越前市。色紙、透かし、大紙と特技の異なる400名近い職人が揃う。自ら切り拓いた建築・インテリア向けの紙も注目され、パリのホテルやショーウィンドウを飾る。てきぱきと話すプロデューサータイプだが、本人いわく「自分は御用聞き」。客の要望に応じてさまざまな職人を思い浮かべ、国内外を今日も走る。
住所:越前市不老町17-2
電話:0778-42-0032
定休日:土・日・祝
アクセス:JR武生駅より車で20分
料金:漆塗り和紙名刺ケース ¥3,000