三陸人 no.28
佐藤 勇人
震災後、初となる『第25回釜石よいさ』オープニングに出演。毎年参加していただけに復活に喜びもひとしおだ
桜舞太鼓の故郷、釜石市唐丹町本郷地区。練習場兼保管場の施設は、全ての道具もろとも津波に呑まれた。しかし、数台の太鼓だけは奇跡的に残った。支援を受けて太鼓を修復して活動を再開。そして、使えない胴体は木札に、革はブレスレットとして活動資金に。練習場所を転々とし、家族や仕事を多少犠牲にしながらも練習を重ね、常にベストを尽くす。佐藤さんは言う。「復興というにはほど遠い中、出来ることからやってこの地で頑張って生きている、そんな人間の力強さ、魂を伝えられれば」。まさに、一曲入魂。その思いは演技を見れば必ずや伝わる。