「福井人」
福井地方の人々に出会う旅

福井人 no.24

大本山永平寺の精進料理で 仏の教えを説く

三好 良久 典坐御老師

NAY_6644

ゴマを丁寧にすりつぶして作られる名物のゴマ豆腐

NAY_6784

ある昼食の精進料理の膳

52

永平寺伽藍の最古の建物。修行僧が正式に入門する永平寺の玄関に当たり、下層には四天王を祀り、上階には五百羅漢を安置する

スクリーンショット 2015-09-30 13.49.21


PageTop

鎌倉時代に道元禅師が開いた曹洞宗の大本山、永平寺。全国から入山した約200人の修行僧が、早朝の起床にはじまり、勤行(ごんぎょう)、坐禅、行発鉢(ぎょうはつ)など厳しい修行に励んでいる。修行僧の三時の食事を司る要職 “典坐”(てんぞ)を務めるのが、三好良久典坐御老師(てんぞごろうし)だ。760年前に道元が記した『典座教訓』(てんぞきょうくん)は、炊事という日常的営みの中の仏道修行を語った教本。野菜は根っこまで余すことなく使用し、手順をおろそかにせず、心をこめて丁寧に調理をする教えなどが書かれている。「どんな食材を調理するときでも、すべての命に感謝する。精進とは、一生懸命と同義。いつでも一番のごちそうは誠心誠意がこもった料理なんです。愛情たっぷりの母の料理を食べていれば、現在問題になっているいじめの問題もないはずです」と三好典坐御老師。料理の指示を出しながら、真面目な顔でジョークを交えるなどチャーミングな一面も。坐禅などに加え、精進料理もいただくことができる、3泊4日の参禅(さんぜん)修行をぜひ体験してみたい。

会える場所

永平寺

住所:永平寺町志比5-15 

電話:0776-63-3102 

営業時間:8:00〜16:30  

料金:拝観料 ¥500

アクセス:えちぜん鉄道永平寺口より

     バスで13分

     永平寺門前下車すぐ

     JR福井駅より車で25分

WEB:http://www.mitene.or.jp/~katumin/