三陸人 no.33
石村 眞一
高速でワカメを塩蔵できる画期的な機械。作業時間が短縮された
「鉄と魚のまち」として発展してきた釜石。鉄鋼不況で産業は下降の一途をたどった。石村眞一社長は「これまでのやり方だとダメだ」と自社完結できる商品の開発を目指した。非化石燃料で間伐材なども利用でき、環境に優しいペレットストーブは一番の人気商品。「漁師さんの役に立ちたい」と、漁業者が一昼夜かけていたワカメの塩蔵を1時間で加工する機械も発明した。震災で工場は鉄骨を残し流失。そんななか同業者から発電機付溶接機が届けられるなど、全国から支援と励ましの声が寄せられた。「恩返しのために、より世の中の役に立つ製品を発明したい」。