三陸人 no.23
大槌復興刺し子プロジェクトの皆さん
チクチク──お母さんたちが布に針を入れていく。刺し子と呼ばれる技法だ。震災後の5月、大槌町の避難所を訪れた吉野和也さん(左から5人目)が被災者から聞いたのは「やることがないことが辛い」ということだった。仲間と相談の末、「刺し子」だったら裁縫道具と布だけでできると、プロジェクトを立ち上げた。デザインはプロに頼み、下絵を元に縫っていく。HPで販売したところ出だしは好調。「みんなで刺し子していると楽しいのよ」とお母さんたち。今では約150人が参加。みんなに愛される優れたベストセラーを産むことが、吉野さんの目標だ。