三陸人 no.19
かねさわ農園の皆さん
年齢もバラバラな3人が集まり、野菜づくりに励んでいるのが、復興農園のキャンディーズだ。震災でパートの仕事がなくなり、NPO団体から「野菜を作って欲しい」と依頼を受け、復興農園をスタートした。キャベツ、ほうれん草、トマト、きゅうり……できた野菜を団体に持っていったが、全部は引き取れないといわれ、軽トラックで仮設住宅をまわった。「買い物に行く手段がない人がいて、すごく喜ばれた」と兼澤さん(中)。「待っててくれているのが励みになってるね」と泉さん(右)。とにかくみなさん、底抜けに明るい。合言葉は「やる気と根性」。大豆を育てて豆腐をつくったり、米栽培(「あなたにひとめ惚れ」という名前で販売)を始めたりとバイタリティ豊か。最近のヒット商品は松ぼっくりを炭にしたオブジェだ。仮設住宅のお母さんたちに大好評。次のチャレンジはサフランを育て、大槌の冬の名物にすること。すでに試作で植えたサフランが、紫色の花をつけはじめたそうだ。