三陸人 no.71
阿部 博之
薬用植物として知られるトウキ。食用としても注目
「震災が起きて、“豊かさの本質”とは何か考えさせられた」という農家の阿部博之さん。震災後、循環型の町づくりを目指し有機農業をはじめた。「地域の人が一緒にやりたいと言ってきた。みんな意識が変わりつつある」。現在は企業と組み、「未来の種プロジェクト」として都市の人が農業体験できる場を提供。地元の主婦と冷え対策に効果が見込める野菜「トウキ」の栽培をはじめた。味もよく、南三陸を注目させる新名物として可能性は十分。阿部さんの妹さんの冷えの症状がやわらいだ。「この土地を、自分たちが誇れる唯一無二の場所にしていきたい」。