地方の人々に出会う旅

新宮人 no.3

子どもたちの感受性を育む ─ 市民ミュージカルの女性脚本家

髙 由香

newother

髙さんの魅力は、なんといっても人を惹きつけるこの素敵な笑顔。

IMG_7743

新作の脚本。熊野で神武天皇とその一行を救ったヒーロー、高倉下命の伝説をベースにした物語だ。

IMG_7760

新作「天の剣を託された男~熊野三党の祖 高倉下命~」の稽古の様子。踊りも見応えあり。


PageTop

学童保育指導員の髙由香さんが市民ミュージカルに携わることになったのは、1992年に発足した「新宮東牟婁おやこ劇場」に98年から関わったことがそもそものきっかけだ。

 

「新宮は都市から遠いので、子どもたちが生の舞台やコンサートを観る機会が少なかったんですね。子どもたちの感受性を育て、お母さんたちも自分自身、成長することを目的に年4〜5回ほど、鑑賞会や子育て講演会などを催していました」。

 

もともと、お芝居や歌舞伎、能などをテレビで観るのが子どもの頃から大好きだったという髙さん。息子さんが幼稚園の時、お母さん仲間とチームを作り、「よさこい」の振り付けをしたのがすごく楽しかった経験もあり、いつか町の人たちと舞台を作りたいと思っていたとか。

 

2011年、紀伊半島大水害の被害が深刻となり、「こんな時こそ、お芝居で町を元気にしよう」とミュージカル上演を企画。出演者からスタッフまで参加した市民は、子どもから大人まで110人ほど。

 

脚本は新宮市民ミュージカル実行委員会メンバーと相談して、委員長を務めた髙さんが原案を考え、題名は「丹鶴(NIDURU)─五色のウサギと巡る新宮伝説─」。丹鶴城と黒ウサギ、神倉山と天狗、浮島の森の“おいの”の物語など、新宮市に残る民話をベースに、少女がヤタガラスと共に新宮を冒険する成長物語だ。

 

2012年12月に市民会館で公演し、なんと約800人もの観客が押し寄せた。その後、2014年夏に再演。そして、2016年2月には新作「天の剣を託された男─熊野三党の祖 高倉下命(たかくらじのみこと)─」を公演。

 

「参加した子どもたちが練習を積み重ね、最後には自分たちの力でこんな素敵な舞台になるんだ、と思ってもらえればいいなって。新宮は文化の町と名乗っています。郷土で文化的で心豊かな生活を送るということがこの町の理想像だと思います」。

学童保育所子育てクラブパンダハウス

住所:新宮市三輪崎三輪崎3-8-40

電話:0735-31-8388

 

「地域の魅力的な人々に会いに行く」をテーマに、
各地域に住まう人々をフィーチャーしたガイドブック、
Community Travel Guide(コミュニティトラベルガイド)

新宮の魅力的な“女性”に会いに行く
Community Travel Guide
「新宮人」

は、書籍版コミュニティトラベルガイドの世界観を踏襲しながらも
「地域で働く、地域に住まう“女性”」で構成される
新宮市魅力発信女子部が「地域で活躍する魅力的な“女性”」に
フォーカスし、オンラインガイドブックを制作、発展させていく
プロジェクトです。

新宮人で紹介している女性たちは、新宮市魅力発信女子部のメンバーが
推薦した約200人から、魅力的な女性を選抜し掲載しています。

その女性たちの暮らしや働き、語らいから、
新宮のことを知ってもらいたい
新宮にお越しいただきたい
そんな思いをぎゅっと詰め込みました。

女性の活躍に注目が集まる昨今、熊野信仰の歴史息づく
和歌山県新宮市を舞台に、ほかの地域にはない特色を
前面に打ち出したコンテンツを、市民、行政職員が
一体となって創造していきます。

「新宮人」プロジェクトのこれからに、ぜひご注目ください。

新宮市魅力発信女子部 一同