地方の人々に出会う旅

新宮人 no.13

アワビを採り続けて50年 ─ 三輪崎に残る海女さん

山本 二三子

awabi-e1449659152655

まだ生きている採れたてのアワビ! 新鮮そのもの。

DSC06260-e1449644231699

月に一度開催される三輪崎漁港の朝市が、二三子さんに会える絶好のチャンス。


PageTop

「若い頃、アワビがいっぱい採れたらうれしかったわぁ。今でもうれしいわぁ。昔はよ、“ここおいで、おいで、この下にようけ貝ある〜”って、みんなで代わる代わる採ったんよ。今は磯枯れ(磯焼け)で、もう昔みたいにはなくなって…。元に戻るまでは4、5年はかかるそう」と78歳の山本二三子さん(写真左)は笑う。三輪崎の海にもぐって50年以上の筋金入りの海女さんだ。

 

昔は30人ほどいた海女も、今では二三子さん一人になってしまった。お茶飲み友達のまっちゃんこと濵口まつみさんは、“あさりど”といって、ナガレコ(トコブシ)などの浅瀬にいる貝やヒジキを採っている。現在でも“あさりど”は10人ほどいるそう。4〜8月のアワビ漁の時期、海がシケて海に出られないときにお互いの家を訪ねておしゃべりする仲だ。

 

普段、貝はもっぱら採るのが専門で、大好きなのは肉。「肉食べないと元気がでない。肉食べなきゃあかんで」とまっちゃん。話すテンポがゆっくりな二三子さんに対し、まっちゃんはポンポン言葉が飛び出す。海の底の天敵はウツボ。アワビを採っていると岩の隙間から現れ、するどい歯で噛みつくと、分厚い“だっこちゃん(ウェットスーツ)”も破れてしまうという。

 

「昔は熱でても海に出てアワビを採ったけど、今はよう出ない。もう一人やからね。心細い。来年は分からんわ。いっつもそんな風に思う。一人になる前はどうにかがんばれたけど、海の底に一人でいるのは恐ろしい」と二三子さん。

 

それでも、貝のことを考える時間がいちばん楽しいのだそうだ。月一回の三輪崎漁港の朝市で、ぜひ話を聞いてみたい。

三輪崎漁港朝市

住所:新宮市三輪崎漁港内

朝市のお問い合わせ:0735-31-7019

(三輪崎漁業協同組合)

営業時間:不定期 10:00-

(売り切れ次第終了)

 

「地域の魅力的な人々に会いに行く」をテーマに、
各地域に住まう人々をフィーチャーしたガイドブック、
Community Travel Guide(コミュニティトラベルガイド)

新宮の魅力的な“女性”に会いに行く
Community Travel Guide
「新宮人」

は、書籍版コミュニティトラベルガイドの世界観を踏襲しながらも
「地域で働く、地域に住まう“女性”」で構成される
新宮市魅力発信女子部が「地域で活躍する魅力的な“女性”」に
フォーカスし、オンラインガイドブックを制作、発展させていく
プロジェクトです。

新宮人で紹介している女性たちは、新宮市魅力発信女子部のメンバーが
推薦した約200人から、魅力的な女性を選抜し掲載しています。

その女性たちの暮らしや働き、語らいから、
新宮のことを知ってもらいたい
新宮にお越しいただきたい
そんな思いをぎゅっと詰め込みました。

女性の活躍に注目が集まる昨今、熊野信仰の歴史息づく
和歌山県新宮市を舞台に、ほかの地域にはない特色を
前面に打ち出したコンテンツを、市民、行政職員が
一体となって創造していきます。

「新宮人」プロジェクトのこれからに、ぜひご注目ください。

新宮市魅力発信女子部 一同