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鍼灸師の濱口さん。自宅でもある鍼灸院の一室からは海が見える。

濱口さんは愛媛出身。学生時代は広島で過ごし、その後は大阪、高知で勤め、ご主人の生家であるこの新宮市に引っ越して開業した。

子どもの頃からサッカー・バスケットボール・水泳・剣道とスポーツ一筋だった。スポーツに関わる仕事をしたいと理学療法士になったが、痛みのとれない患者さんと出会い、少しでもその痛みを和らげることができれば、と鍼灸師の資格を取った。そして鍼灸を学ぶなかで知ったのが美容鍼。自身で試してみたところ、体の「きれい」を実感でき、心まで幸せになる、笑顔になる、この効果を他の人にも実感してもらいたいと、美容鍼専門の鍼灸院を開業した。

そんな濱口さんのもう一つの顔が「姫フェス」の主催者だ。

姫フェスは「女性がわくわく・ドキドキするようなイベントをしたい！」という濱口さんの強い思いから開催されたもの。ネットや口コミを駆使し、気になるお店は１件１件直接回って「ここ！」と決めたら即出店交渉。地元のエステ、ネイル、ハンドメイドアクセサリーや占いなど幅広い種類の店舗に集まってもらった。新宮に来てわずか半年、本業の鍼灸院の開設と並行しながら、第１回姫フェスを開催したというから驚きだ。

「子育て世代、30代くらいになると華やかなイベント、モチベーションをあげるようなイベントも減ってくるんです。そんな世代でも、その場に行って楽しいことをしたい。わーっ！てできるような（笑）。姫フェス会場で一番楽しんでいるのは私だと思います」。

主催者として、もっと楽しんでもらえるよう、これからも勉強していきたいと語る視線が力強く、頼もしい。

今後の目標は、姫フェスを定期的に続けていくこと。

女性が住んで楽しいまちになることが濱口さんの夢だ。